世界の偉大なるピアノ音楽 第39巻Great Pianists of The 20th Century Vol.68

February 03, 2012

レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.51

Leslie Howard
The Complete Liszt Piano Music
ヘクサメロン ・ 幻想交響曲 

Disc.51 
  ヘクサメロン - 演奏会用小品 - 《清教徒》の行進曲による華麗なる大変奏曲 S.392 
1. 序奏 (リスト) 
2. 主題 (ベルリーニ=リスト)
3. 第1変奏 (タールベルク)
4. 第2変奏 (リスト) 
5. 華麗なる第3変奏 (ピクシス) - リトルネッロ (リスト)
6. 第4変奏 (エルツ)
7. 第5変奏 (チェルニー) - (リスト) 
8. 第6変奏 (ショパン) - コーダ (リスト)
9. フィナーレ (リスト) 
  音楽によるブロックヴィル侯爵夫人の肖像 S.190  
10. 第1曲 テンポ・ルバート (エルツ)
11. 第2曲 レント・エ・レリジオーソ (プランテ)
12. 第3曲 気まぐれな楽章 (リスト)
  ある芸術家の生涯の出来事 - 幻想大交響曲 S.470 (ベルリオーズ)
13.-14. 第1楽章 夢、情熱
15. 第2楽章 舞踏会
16. 第3楽章 野の風景 
17. 第4楽章 断頭台への行進
18.-22. 第5楽章 魔女の夜宴の夢

Hyperion CDA66433 
Recorded: 1990 

〔メモ〕
〔1〕~〔9〕ベルジョイオーソ侯爵夫人が企画したイタリア亡命者のための義捐演奏会のために複数の作曲家が参加し作曲した変奏曲だが、結局その演奏会には間に合わなかった。ベルリーニのオペラ「清教徒」の主題による。他の作曲家による変奏を取りまとめ一つの作品として編集したのはリスト。その際に繋がりを自然にするためチェルニーとショパンによる変奏の最後の小節は削除している。2台ピアノ稿、協奏稿あり。 〔10〕~〔12〕その名の通りブロックヴィル侯爵夫人の音楽で綴られた肖像。3人の作曲家による。1886年にフィガロ紙にて公開される。 〔10〕エルツはブロックヴィル嬢のピアノ教師だったが、まだ若かった彼女のやる気のなさを表現し、とりとめもない小品を作った。 〔11〕そのエルツによる小品を彼女は後年、フランスの名ピアニストであるフランシス・プランテに見せると、プランテもそれに呼応し小品を書いた。第1曲とは違いその小品は成熟し敬虔な女性を表現している。 〔12〕その二つの小品を彼女はリストへ送り第3曲を作るよう依頼した。リストはその両曲の主題を改編し自由につなぎ合わせたかのような小品を作った。しかしプランテの主題の部分はプランテ自身による改編も含まれている可能性もある。 〔13〕~〔22〕ベルリオーズの有名な「幻想交響曲」の初期稿のピアノスコア(トランスクリプション)。リストの「標題音楽」という考え方に大きな影響を与えた作品。ベルリオーズによる原曲は最初は出版社が見つからず1845年にやっと初版されるが、この編曲は1834年に原曲より先に出版されている。シューマンが幻想交響曲の批評をする際には原曲ではなくこのリストの編曲の楽譜を参照した。ベルリオーズは初期稿から1845年の初版に至るまで改訂を重ねているが、ピアニストたちはこのリストのピアノスコアを演奏する際に、そのベルリオーズによる改訂も含めて演奏する傾向にあった。だがここでのハワードはリストの出版譜に忠実に演奏している。第4楽章は後に改訂される。第5楽章はリストの死の舞踏で有名なグレゴリオ聖歌「怒りの日」が引用されている。第4楽章の改訂稿はDisc.69に、関連作品「固定楽想」はDisc.52に収録。

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